拝復。
「大きくなったらできません!」なんて言うなら、何の為にそうしたのか。今、ひとつの店が個人商店のごとくでなければと出直し中。
いいタイミングで著書を手にとりました。さいちさんの納豆おはぎには驚きました。しかし、何と言っても哲学です。居室には岡田徹さん。広告では永続性と綴っています。
10カ所ほど付箋がついて書庫入りです。
これは、ある敬愛する商人からの手紙。とあることから拙著をお贈りしたところ、2枚のコピーと共にいただきました。一つは、この店のシンボルである包装紙と代表商品の改良に関する新聞広告。もう一つは、亭主が大切にしている言葉。
「事業は人也というが、此の店をみると、その経営者のように、実に美事なのである」
ホワイトチョコレート、マルセイバターサンドをはじめ、北海道を代表する銘菓で全国にその名を知られる六花亭。この一文は、その前身「帯広千秋庵」の店主、故・小田豊四郎さんについて、商業界創立者・倉本長治がその著『ここに店あり』の中で評した一文です。
大きくなることなのか? お客様一人ひとりが人生は楽しいと喜んでくださることなのか? 商いの目的は無論、後者にあります。そのことを再確認させていただいた一枚の手紙でした。