名菓に込められた心
銘菓と名菓。似た言葉だが、「銘菓」とは特定の店や特定の土地でしか味わえない菓子であり、「名菓」とは広く世に知られている銘菓をいう。東西南北に長いわが国には、その土地ごとにさまざまな銘菓がある。しかし、名菓と称されるものは …
銘菓と名菓。似た言葉だが、「銘菓」とは特定の店や特定の土地でしか味わえない菓子であり、「名菓」とは広く世に知られている銘菓をいう。東西南北に長いわが国には、その土地ごとにさまざまな銘菓がある。しかし、名菓と称されるものは …
「事業は人なりというが、この店をみると、その経営者のようにじつにみごとなのである」と、拙著『店は客のためにあり店員とともに栄え店主とともに滅びる』の主人公、倉本長治に言わしめたのは、北海道を代表する菓子店「六花亭」創業者 …
「事業は人なりというが、この店をみると、その経営者のようにじつにみごとなのである」 日本商人の父、倉本長治にこう言わしめたのは、北海道を代表する菓子店の一つ「六花亭」創業者の小田豊四郎でした。倉本は「この店 …
米経済誌「フォーチュン」の名物企画と言えば「最も働きがいのある会社」。2023年9月に発表された直近のランキングで、並みいる大手企業に伍して4位にランクインするのが、地域密着スーパーマーケット「ウェグマンズ(Wegman …
欠損は社会の為にも不善と悟れ――とは、拙著『店は客のためにあり店員とともに栄え店主とともに滅びる』の主人公、倉本長治の唱えた商人の行動訓「商売十訓」の一つ。なぜ一企業の欠損を、社会に対する不善というのでしょうか。このとき …
「おじいさんとおばあさんから贈られたけど、気に入らないからキャンセルしたい」という電話をかけてきたのは、小さなお子さんを持つ母親でした。 同じような電話を何本か受け、その人は自らが商う業界に著しい危機感を覚 …
直心の交わり――若い店主から返ってきた言葉は、私の想定を超えるものだった。「じきしんのまじわり」とは、茶聖と言われた商人、千利休が遺した茶の湯の精神。茶事において、清らかでお互いの心を思いやった素直で深い心の交流と、相手 …
「20世紀は“成長の世紀”でしたが、21世紀は“縮む世紀”です。20世紀は『大きくするぞ』『儲けるぞ』と、言ったもん勝ちでしたが、21世紀は先のことは何も言えん。言ったら負けです」 かつてこう語っていたのは …
福岡県久留米市、JR久留米駅近くにあるあきない通りは、かつては問屋街と呼ばれ、繊維の卸のまちとして県内はもちろん、九州一の繁栄を誇っていました。しかし、時代の流れとともに衰退、多くの店が卸から小売や飲食に転換して生き残り …
世界で初めて衣料品のセルフ販売を成し遂げたのは、大阪天神橋筋にあったわずか1坪半の店「ハトヤ」。その大業は1950年、戦前は教員として児童を育て、戦後に行商から身を興した西端行雄・春枝夫妻によって成し遂げられました。 & …