笹井清範OFFICIAL|商い未来研究所

「ラブレターと広告の違いは、後者は同時に多数に求愛する必要上、印刷したり放送したりするだけである」と、商業界創立者、倉本長治はその著『店主宝典』で広告の本質について語っています。

 

広告を含んだ集客販促策が一方的に自分の都合を押しつけるものであったり、ましてや偽りであったりしてはなりません。良い広告とは、相手を思う気持ちの在り方においてラブレターと同じものなのです。そこに相手へのおもいやりがなければ、いくらラブレターを届けても、振り向いてもらえません。

 

今、広告の方法はさまざまなメディアを使ってできるようになりました。SNSのように経費をほとんど必要としないものも増えました。書店のビジネス書の棚を見れば、そうしたものの技術書があふれています。

 

技術はもちろん大切です。しかし、その根本には、お客様の幸せを思う心が不可欠です。それを忘れたとき、お客様はあなたのもとを離れていくでしょう。大切な友に喜んでもらうことを、自分の喜びとできる商いをしましょう。商いでは便宜上、大切な友を「お客様」と呼ぶだけです。「喜ばれごと=喜びごと」なのです。

 

 

倉本は同じく『店主宝典』で、広告をこう記しています。「広告という文字を“幸告”という意味だと洞察できるとき、その広告は本当に効果を上げる」。広告とは幸いを告げるも――この確信こそ集客販促にとって最も大切なこと。成果を上げる秘訣は、どうやってお客様を惹きつけるかではなく、どうやって真心を伝えるかにあります。

 

集客販促で大切なのは「店対客」と対峙することではなく、「人と人」として同じ方向を向くことです。お客様の不便、不満、不都合といった“不”を解決できる方法を伝えましょう。自分のために「売る」のではなく、相手のために「伝える」のが広告の本質です。

 

「愛情、真実、良識、この三つだけでつくられた広告には他になんの粉飾もいらない」とも倉本は遺しています。良い商人とは良い人間である――25年以上にわたって4000人以上の商人をふれあってきた私の結論です。

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笹井清範

笹井清範

商い未来研究所代表
一般財団法人食料農商交流協会理事

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