笹井清範OFFICIAL|商い未来研究所

〈私たちは「美味しさ」を人生の最も大切な価値と捉え、日々毎日の幸せと健康づくりに貢献できる商品・店づくりを行います〉

 

 

これは2014年開業以来、多くのリピーターに支持されるスーパーマーケット「福島屋」六本木店の店頭に掲げられた店主からのメッセージ。こうした約束を宣言することは簡単ですが、それを追究し続けることは容易ではありません。

 

東京・羽村市を拠点に食品スーパーやレストラン、ケーキショップなどを営む福島屋は、50年にわたり黒字経営を続ける優良企業。いまだにメーカーや問屋に推奨された商品を、チラシを打って特売するだけの商いから多くの店が抜け出せないスーパーマーケット業界にあって、高い価値を生み出す商いの在り方はひときわ輝いています。

 

といっても、何か見た目に特別な商品を販売しているわけではありません。売場に並ぶのは、私たち日本人が昔から親しんできた食材や加工品、惣菜。しかし、そのほとんどが他店では見られない生産者・加工者のものであり、福島屋自らがつくり上げたものです。

 

 

そのときどきの旬を大切にしつつ、日本の伝統的な風習や文化といったものを背景に持つ滋味豊かな食に親しんでいただくこと、それが福島屋からお客様への約束(promise)です。「良い食を追求することは良く生きることにつながります」という福島さんの考えと実践に共鳴する生産者、生活者との絆こそ同社の強みなのです。

 

福島屋の商いで重要な役割を担っているのが、2010年から行なっている「美味しい時間」という料理講座です。その詳細は新著『売れる人がやっているたった四つの繁盛の法則』に譲りますが、「えらぶ、つくる、整える」をテーマに、吟味した素材や料理方法などを生活者に伝え、食に関する意識を高めてもらうことを目的にしています。

 

 

「私たちはまっとうな日々の食事の在り方を伝えていく食のセレクトマーケットです」と福島さん。長年にわたって全国の産地を回り、生産者と生活者、そして販売者の誰もが笑顔になる食を追求してきた商いの在り方を「三位一体」と表現します。その常に本質を大切にする商いを「だからやりがいがあるし、楽しい」とひと言。福島さんの営みが終わることはありません。

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笹井清範

笹井清範

商い未来研究所代表
一般財団法人食料農商交流協会理事

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