笹井清範OFFICIAL|商い未来研究所

今年の倒産は1万件超⁉

能登半島地震から始まった甲辰2024年。被害に遭われた皆様には心からお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復興をお祈りいたします。

 

企業経営にとっても、厳しい年のスタートのようです。この1月の倒産件数は700件(前年同月546件、28.2%増)と、2022年5月以降21カ月連続で前年同月を上回りました。前年同月より154件多く、1月としては4年ぶりに700件台となりました。

 

 

業種別にみると、7業種中6業種で前年同月を上回りました。サービス業(前年同月143件→ 195件、36.4%増)が最も多く、小売業(同109件→134件、22.9%増)、建設業(同100件→124件、24.0%増)が続きます。

 

サービス業は、1月としては東日本大震災翌年の2012年(194件)以来、12年ぶりに高い水準。増加率でみると、卸売業(同54件→84件、55.6%増)が最も高くなりました。不動産業』(同21件→26件、23.8%増)を除く6業種の2023年4月~2024年1月の累計件数が、2カ月を残して2022年度を上回ったのです。

 

 

業種を細かくみると、サービス業では、労働者派遣など「広告・調査・情報サービス」(前年同月39件→57件)や「医療業」(同7件→16件)の増加が目立ちます。小売業では、「飲食店」(同39件→67件)が16カ月連続で前年同月を上回っています。

 

こうした状況が春頃まで続けば、2024年の年間倒産件数は1万件を超える恐れがあります。2023年の倒産件数が8497件だったので、2024年は前年比17.7%増加で1万件に達することになります。1月の前年同月比「28.2%増」はとても大きなインパクトといえるでしょう。

 

甲辰(きのえたつ)。「甲」はものごとの始まりという性格があり、「辰」は成長の年。これまで努力してきたことが飛躍して、さらなる成長が期待できると言われている干支です。たとえ倒産件数が1万件を数えようと、正しい努力で今年を乗り切りましょう。

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笹井清範

笹井清範

商い未来研究所代表
一般財団法人食料農商交流協会理事

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