笹井清範OFFICIAL|商い未来研究所

その数およそ1200アイテム。千葉・鎌ヶ谷市にある「超野球専門店CV」の売場には圧倒的なグローブの壁があります。少し進むと現れるのはバットのトンネル。深い森に入り込んだような錯覚を覚えるほどです。

 

当店は、野球用品店ではなく野球専門店。単なる道具や物を売る店ではなく、野球が上手になりたいと努力する球児の技術向上と、地域の野球文化を育む存在を目指しています」とは、同店を運営するスポーツシーブイの中村俊也会長。その言葉が示すとおり、地域の野球少年のみならず、草野球愛好家たちの聖地です。
そのポリシーは一人ひとりのプレーヤーに最良の一品を導き、長く大切に使ってもらうこと。大量生産、大量消費、大量廃棄を前提とした安売り・叩き売りとは一線を画し、蓄積された商品知識によって丁寧に価値を伝えています。

 

たとえば長年愛用してきたグローブをプロの革職人(タンナー)の技術によって蘇らせる「復革」プロジェクトなど、コロナ禍にあって多くの店が立ちすくんでいる中、同店の顧客へのメッセージである「挑戦」「自分に勝つ」を自ら実践しています。「この店を拠点にもっと野球を愛する人を増やしたい」という開店当初からのビジョンにブレはありません。

 

「オンライン通販の革新によって、この思いをもっと多くの野球を愛する人たちに伝えていきます」と中村勇太新社長。そこに超専門店の矜恃と継承を感じたのでした。
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笹井清範

笹井清範

商い未来研究所代表
一般財団法人食料農商交流協会理事

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