他店と繁盛を競うほど
無意味なことはない
心砕き目を向けるべきは
一人ひとりのお客様だ
私たちが目を向けるべき対象は誰でしょうか。ある店ではそれを競合店と考えました。数あるライバルの価格をすべて調べ上げ、彼らに価格で勝ろうと品質を落としてまで最安値をつけたのです。しかし、お客様は誰も振り向いてくれませんでした。
倒産瀬戸際のある日、たまたま訪れたお客様の困りごとに彼は全力向き合い、努力の末にお客様の望みを解決。すると彼の心に、他店を気にしていた頃には感じられなかった喜びが湧き上がってきたのです。その日を境に、その店は繫盛店の道を歩みはじめます。
その歩みについては、飯田屋6代目・飯田結太さんの『浅草かっぱ橋商店街 リアル店舗の奇蹟』をお読みください。
「1人の人は平均で250人の人とつながっている」とは、世界ナンバーワンのセールスマンとしてギネスブックにも載るジョー・ジラードの言葉。「250の法則」とも言われ、1人に対して行ったことは、多くの人に伝わる可能性があることを自身の経験から説いています。
お客様1人を満足させれば、そのお客様とつながった250人にもクチコミで広がる可能性があります。一方で、お客様1人を不快にしてしまうと、250人に悪評が伝わる恐れがあります。接客や営業は一期一会。目の前のお客様の笑顔こそ繁盛の入り口です。