小才は縁に出会って縁に気づかず
中才は縁に気づいて縁を生かせず
大才は袖すり合った縁をも生かす
結縁、尊縁、隨縁こそが商い
日本初のセルフサービス衣料品店をつくり、人材育成に尽力された西端春枝さんの著書『縁により縁に生きる』は折々に読み返す大切な一冊。縁を大切にし、縁から学び、縁を広げ、縁を活かした半生が感動的に描かれています。春枝さんは、縁を大切に生きた商人でした。
「だからな、あんた、あんたも縁を生かさなあかんで」と、春枝さんは私に教えてくれました。「煩悩具足の教えのとおり、人間は生きている限り煩悩から逃れられん。どんな人も一緒や。それを自覚した上で、縁を生かして誠実に生きなさい」というときの穏やかなお顔と声が、まぶたを閉じると今もあざやかにうかんできます。
振り返ると、いろいろな縁と共に生きていることを私たちは知ります。今もつながる縁もあれば、残念な結果で切れた縁もあるでしょう。しかし、「縁は切れることはない」と春枝さんは教えてくれました。切れているようで、すべてがその人の生き方につながっているのです。
商いも人生も縁が大切です。縁を結び、縁を尊び、縁に従うとき、縁は糧になります。ただし、求める心がなければ、縁を生かすことはできません。縁により縁に生きる——春枝さん、ありがとうございます。
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