笹井清範OFFICIAL|商い未来研究所

お茶席は四畳半
それはいつも行き届くため
だから小さな店は隅々までが
お客様のためある

 

一、茶は服のよきように点て(心を込める)
二、炭は湯の沸くように置き(本質を見極める)
三、花は野にあるように(命を尊ぶ)
四、夏は涼しく冬暖かに(季節感を持つ)
五、刻限は早めに(心にゆとりを持つ)
六、降らずとも雨の用意(柔らかい心を持つ)
七、相客に心せよ(互いに尊重しあう)

 

「茶聖」と言われる千利休のもてなしの極意「利休七則」。国宝「待庵」は利休がつくったとされ、現存する茶室としては最古の遺構です。利休は戦国・安土桃山時代を生きた大店(おおだな)の商人でもありました。

 

大店とは店構えが大きく、手広く商い、多額の取引のある店のこと。そんな店の主が追究したのが四畳半の質素な空間で、どうしたら客人に喜んでいただけるか、どうしたら客人に満足していただけるかを常に考えて行動することだったのです。

 

お客様との一期一会を大切にし、相手の立場に立った丁寧な応対をするのに大きな店は無意味です。小さく狭いからこそ表裏なしに心を尽くすことができるのです。そういえば、「おもてなし」の語源の一つが「表裏なし」。あなたの小さな店で表裏なしに利休七則を実践してみましょう。

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笹井清範

笹井清範

商い未来研究所代表
一般財団法人食料農商交流協会理事

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