笹井清範OFFICIAL|商い未来研究所

繁盛を呼ぶ小さな声

「顧客データ」という言葉が嫌いです。こう表現したとき、お客様は生き生きとした人格を失い、数字の一つとなってしまうからです。生きている温かさを失くし、二進法で表される記号になってしまうからです。

 

何百人、何千人、何万人を記録した顧客名簿があったとしても、それ自体に大した価値はありません。名簿の中の一つひとつの購入歴に、お客様の心からの満足がなければ、それは命を持ちません。お客様のほうから信じられ、愛されることがなければ、本物ではありません。

 

それは、まるで「私は百人の女に惚れている」と豪語する勘違い男のようなものです。たった一人でもいいのです。本当に惚れられる身に、それはかないません。

 

商人の道は天の道、天の道は人の道。商人である前に良き人間であることこそ、愛される商人の要件です。売る者の幸福は、買う人の幸福をつくるというシンプルなひと言で言い尽くせます。

 

顧客名簿に基づくお客様へのメッセージは必要です。しかし、それを受け取って喜んでもらえなければ逆効果です。「ああ、あのお店から!」と思ってもらうコツは、一期一会の接客の中にこそあるのです。

 

【今日の商う言葉】
店が行う大宣伝よりも
一人のお客様による
小さな声の感動のほうが
店を繁盛へと導く

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笹井清範

笹井清範

商い未来研究所代表
一般財団法人食料農商交流協会理事

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