笹井清範OFFICIAL|商い未来研究所

世の中の人々に公平であり、親切であり、「愛」をもって接しているでしょうか。自分のやっていることが仕入れも製造も販売も「真実」に徹しているでしょうか。お客様にも、従業員にも、取引先にも、地域社会にも、そして自分自身にも「利益」をもたらしているでしょうか。

 

愛、真実、そして利益――これらの言葉は、商業界創立者、倉本長治が提唱した商いの本質です。これら三つは不可分のもの、つまり“三位一体”のものだと説いています。ですから、これら三つを同時に実践してこそ、初めて本当の商売が成り立ち、美しい商人が誕生するのです。

 

“三位一体”と表現されているように、これらは分かちがたい関係にあります。その理由の核心として、商売の目的は“金儲け”ではないと倉本は断じました。

 

しかし、利益や儲けがなければお客様に有利な商いはできません。店とは「人間の勤労の報酬が、その生活の喜びへと昇華する神聖な場所」なのですから。このような店を維持し、生活を幸福にするように商売を維持・改善、そして継続していくためにこそ利益は必要なのです。倉本は「儲けない商売に誇りを持っても、儲からない商売を恥じよ」と言いました。

 

だから皆さん、精いっぱい力の限り儲けてください。すると、単純な真理に気づくはずです。たくさん儲けるには、まずお客様にたくさん儲けていただくことが最善の道であることを。儲けるとは単に安く買えることではなく、得られる喜びであり、満足のことです。

 

 

すると、こんな言葉が思い浮かびます。先義後利――儒学の祖の一人、荀子の『栄辱篇』の中にある「義を先にして利を後にする者は栄える」を原典とする言葉です。企業の利益は、お客様・社会への義を貫き、信頼を得ることでもたらされるという意味で、言い換えると「顧客第一主義」「社会貢献」となります。

 

しかし、倉本の考えはそれとは異なるものでした。愛、真実、そして利益が三位一体であるように、義と利も一体であるべきというのです。義を先にすれば後から利がついてくるのではなく、義とは利であり、利とは義であるということでしょう。義と利は異なるものではありません。義と利を異なるものととらえるから、真実から離れていくのです。

 

人間の営みの根本に愛情を置きましょう。商売の根本にも愛の観念を置くとき、嘘のない、お客様に親切な、信頼される商店が生まれるのです。

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笹井清範

笹井清範

商い未来研究所代表
一般財団法人食料農商交流協会理事

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