商業界の草創期に活躍した経営指導者、岡田徹は次のような詩を残しています。
今日死ぬという日
子供たちを集め
おとうさんは
立派な商人だったと
このひと言を
言いのこせる
美しい商売の道がある
まず「商人として何のために生きているか」を考える人間であってほしいのです。人生をただ自分が生きるためにだけ生きているのでは、何の価値もありません。売ることが商いの目的だと思ってきた人にとっては、晴天の霹靂かも知れません。しかし、商業の使命には「人間のよりよい環境と生活を豊かにする」というさらに大きな目標があることに気づかなければならない段階に入りました。
そこでは、売ることの自由だけではなく、売らないことの自由があります。お客さまにとっても、買う自由ばかりではなく、買わない自由もあることが明らかになりました。これからの正しい商いには、この心構えが必要なことを強調したいのです。