茶聖と称せられた茶人、千利休は商人でもありました。一期一会は、彼が遺した言葉としてあまりにも有名です。出会いを一生に一度のものとして、それを大切にする精神はまさに商いにとって大切なものではないでしょうか。
また、利休は弟子から茶の極意を聞かれて、こんな言葉も遺しています。「まず炭火はお湯の沸く程度にしなさい。お湯は飲みやすいように熱からず、ぬるからず、夏は涼しげに、冬はいかにも暖かく、花は野の花のごとく生け、刻限は早め早めにして、雨降らずとも雨具の用意をし、お客の心を心とするのです」。
これはしばしば接客の心得として紹介されますが、接客にとどまらず品揃え、売場づくり、商品開発、販売促進、業態改革など商業全般にとって欠かせない視点です。商いの言葉で言うと「顧客視点」と言えばいいでしょうか。
利休の茶の湯の精神はまさに商いの心そのものです。つまり、商いの質を高めていけば芸術に昇華していきます。芸術とはふれるものに感動を与えるものであり、商いもまた接する人に感動与えるものであるはずです。
その道のりは決して容易ではありません。かといって、不可能でもない。一期一会を大切にし、お客の心を心とする、その先にお客様の感動があるはずです。
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