21
悩みが人間の魂を育て上げ、
不況が繁栄を培う。
好況で栄えた店は
不況で倒れる。
22
人間は生きるために食わねばならぬ。
だが、食うために生きるのではない。
商店はお客のために設けねばならぬ。
だが、儲けるために商売をしてはならぬ。
23
反省したり改善したりするのに
役立つ友達を
君は持っているだろうか。
本当の友達は、
正しく生きるときに
最も大切なものである。
24
繁昌とは、たった一人のお客が
くりかえしお買物に来ることの
累積にほかならない。
25
経験と知識だけに頼っている
店主には発展がない。
新しい知識や技術が
刻々として生まれているからである。
26
生きがいが感じられる商いをしよう。
自分が何を心がけるかを、
信念をもってはっきりさせよう。
それはお客のために
おもいやりと愛情を注ぐことだ。
27
何を目的として
商売をしているか分からない人は、
羅針盤なしで後悔している
ようなものである。
28
売れないことを
不景気のせいにする商人は
よく売った自分の成果を
誇る権利を放棄している。
29
お茶席は四畳半、
だからいつも行き届くのです。
このお店は小さい、
だから隅々までが
お客さまのためにあります。
30
バイブルにも論語にも
商売のやり方は書いていない。
だが、商人に一番大切な本が、
そのバイブルと論語なのだ。
31「商売に生きる」ことが
人間として立派に生きる道と
同じだと悟った時こそ、
成功した商人となれる。