接客時、あなたとお客様それぞれがどれくらい話しているか割合を意識してください。それを測れば、お客様を「説得」したのか、お客様が「納得」したのかがわかります。
説得とは、相手に得を説く、相手にわからせることです。納得とは、相手が得を納める、相手本人がわかることです。説得という「使役」を強いているのか、納得という「自発」をうながしていのか、あなたの接客はどちらでしょうか?
説得の連れ合いは「クレーム」であり、納得のパートナーは「信頼」です。あなたが付き合いたいのは無論後者でしょう。ならば相手を説こうと話すのではなく、相手が自分でたどり着けるように訊くことです。お客様からの信頼は、8割訊けて2割話したときに得られるのです。
さらに、得とは誰にとってのものでしょうか。第一に、お客様自身の自分だけにとって得かどうかです。第二に、お客様が大切にする相手にとっても得かどうかです。第三は、お客様も大切な人も含む社会全体にとって得かどうかです。
私たちの商いの役割は、一を二へ、二を三へと高めていくところにあります。一より二、二より三へと誘うとき、お客様のあなたの店での生涯購入金額は上がるでしょう。「いやいや、商売はそんなきれいごとじゃ成り立たない」とあなたは言うかもしれません。ならば、そう言うあなたは、きれいごとを極めた経験をお持ちなのでしょうか。
【今日の商う言葉】
お客様に対して
巧みに説明できるよりも
お客様の要望を
素直に聞ける接客であれ