激動の変化の中にあっても、自分を見失わない教えがあります。孔子の「君子九思」(『論語』季氏篇)は君子としての大切な心掛けとして知られています。
①見る 見るときは細部までしっかり見る
②聞く 話を聞くときは正確に聞く
③顔色 表情を穏やかに保つ
④態度 立ち居ふるまいに品を保つ
⑤言葉 言うときは正直かつ誠実に
⑥仕事 慎重に仕事に向き合う
⑦疑問 わからない点は質問をする
⑧怒り 腹が立っても後難を考えて忍耐する
⑨道義 正当な利益かどうか善悪を吟味する
いかがでしょうか。できていることは常に、できていないことはできるように努めましょう。人間としての成長と喜びはその営みの中にあります。
①お客様の行動を的確に見る
②お客様の言葉、そして言葉にならない思いを誤りなく聞く
③お客様の立場に立ち、自身の表情を穏やかに保つ
④お客様への説明、約束、お詫びなどで言葉をたがえない
⑤作り手の仕事、そして自身の仕事に対する敬意を払う
⑥関わるすべての人の言葉を重んじ、疑問があったらきちんと訊ねる
⑦お客様自身が無自覚のニーズをお客様以上に知るため、あらゆる事象に疑問を持つ
⑧従業員、取引先あってこその商いと肝に銘じ、見境なく怒らない
⑨商いの目的は関わる人の幸せと心得、動議に反した利益の追求をしない
どんな変化に見舞われても、この九つを見失わないように。これを仮に「商人九思」と名づけましょう。
【今日の商う言葉】
すべての事柄は
常に変わっていく
変わらないのは
変わるという事実のみ