「道の精なると精ならざると、業の成ると成らざるとは、志の立つと立たざるとに在るのみ。故に士たる者は其の志を立てざるべからず」は、幕末の思想家、教育家、そして革命家であった吉田松蔭が17歳のとき、旅立つ友に贈った言葉として知られています。「志」の大切さは、は松蔭が29歳でこの世を去るまで、後進の者に説き続けました。
志は、あなたの商売にとっても欠かすことのできない支柱です。志なくして本当の商いは成り立ちません。長きにわたって継続することも、お客様に愛され続けることもありません。自身を含め共に働く仲間の成長もありません。
では、志とは何でしょうか? それは、時間という限られた命をかけて「何のために商売をするのか?」という問いの中にあります。商売の目的は人の幸せをつくることにあります。その一点のためにのみ商人は儲ける義務を負うのです。
繁盛や利益は目的ではありません。目的はあくまでお客様の幸せにあります。その目的が叶った姿を繁盛と呼ぶだけであり、その結果として利益が得られるのです。
商人の幸福とは、買う人の幸福をつくることにあります。だから繁盛という大樹は、売る者と買う人という幸福の双葉から育ちます。小さな双葉かれないように、志という栄養を欠かさずに与えてやりましょう。
【今日の商う言葉】
良い店員は
良い店主の元に生まれ
良い店主は
正しい志の元に生まれる