笹井清範OFFICIAL|商い未来研究所

盛岡をたびたび訪れることから、宮沢賢治にまつわる本をいくつか読み返しています。賢治の才能と興味は多岐にわたり、農学校教師時代には、いくつかの劇を生徒のために書いて演出していました。1924年夏に上演された「種山ヶ原の夜」はその一つです。

 

 

「牧歌」はその劇中歌で、楢、樺、柏の木の霊が登場して唄う歌です。メロディはド、レ、ミの3音だけで構成されるシンプルな曲ですが、それだけに幻想的、牧歌的です。歌手の手嶌葵さんが歌う「牧歌」は好きな歌の一つです。

 

 

種山ヶ原の、雲の中で刈った草は、
どごさが置いだが、忘れだ、雨ぁふる、
種山ヶ原のせ高の芒あざみ、
刈ってで置ぎわすれで雨ふる、雨ふる
種山ヶ原の 霧の中で刈った草さ
わすれ草も入ったが、忘れだ 雨ふる
種山ヶ原の置ぎわすれの草のたばは
どごがの長嶺で ぬれでる ぬれでる
種山ヶ原の 長嶺さ置いだ草は
雲に持ってがれで 無ぐなる無ぐなる
種山ヶ原の 長嶺の上の雲を
ぼっかげで見れば 無ぐなる無ぐなる

 

いい歌詞とメロディです。昨日は盛岡出張の合間に、賢治の処女作『注文の多い料理店』を刊行した光原社を訪ねました。忙中閑有。リフレッシュできた盛岡です。

 

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笹井清範

笹井清範

商い未来研究所代表
一般財団法人食料農商交流協会理事

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