一人では人間は生きてはいけません。だから昔の町衆は、みんなでまちをよくすることに全力を挙げていました。そこから、本当の信頼と善意と安堵にあふれた泉をあふれさせることができます。
他人任せでは生きたまちにはなれません。あなたが先頭に立って、呼びかけること、一人が二人に、二人が四人になります。できることから始めましょう。
買ってはいけないお客さまには売らない店になりましょう。商売とはただ売上げを上げることではありません。苦しい時には、みんなで苦しみながらそれを越える努力と、越えたときの喜びを考えましょう。
時代が大きく変革しています。ポストコロナとは、商業資本主義から産業資本主義、そして金融資本主義を経て、次の時代が姿を現わす潮目ではないでしょうか。
子どもの数、高齢者の数、思想や主義の違い、個人所得や生活様式の違い、資源の枯渇、技術革新など多くの条件が絡み合う時代を迎えています。これまでのような単一社会、画一社会とは違った細妙な消費社会を想定しなければならなくなることは確かです。
「人間は一人では生きられない」生物ですが、それでいて、一人ひとりは微妙に異なり、その異なるからこそ、組み合わせがあり、生きがいの違いが生まれ、画一、単一の社会には満足しないどころか、一歩間違えれば大きな危険をさえはらんでいます。それを「あきない」はどう捉えるか、大きな期待が持たれる時代です。だから、あきないは面白いのです。