国の白書によると、個人事業主の廃業率は創業1年で37.7%、3年で62.4%。10年では88.4%と、10年後の朝を迎えられるのは1割のみなのです。会社を設立した場合でも、10年後まで生き残れる企業は36%にとどまっています。
店は客のためにあり
店員と共に栄え
店主と共に滅びる
昭和を代表する商業経営指導者・倉本長治は、事業のあるべき姿をこのように定義しています。今では、顧客満足、従業員満足を誰もが声高にうたいますが、終戦直後の日本において、いや世界中を見渡しても、彼の提起は極めて革新的でした。
一行目は顧客満足の重要性であり、これこそ事業の目的です。二行目は従業員満足を示しており、関わる人たちを幸せにすることを経営の使命と位置づけています。そして三行目では創業の理念の大切さを説いています。
創業時にゼロから何かを生み出そう努めた“熱い志”と“純粋な経営理念”を失ったとき、店はあっけなく滅びるのだと倉本はいさめています。逆もまたしかり。本日開店という日の朝の志をなくさなければ、お客様は利益をもたらしてくれるのです。
あなたの中に、その志は今も燃え続けていますか?
【今日の商う言葉】
常に本日開店のときの
心構えと努力を保てば
商店というものは
必ず利益が上がるものです