折々に考えます。店は誰のためにあるのか、と。「そんなこと、今さら」と思う人はお答えください。
世の中のすべての仕事は、誰かに役立つために働くためにあります。それが自分や自分のまわりにつながる人に存続と向上をもたらします。だから一層より良くしようという気持ちが湧き上がってくるのです。
しかし、それをひと言で「食べるためには働くしかない」と片づけてしまう人もいます。すると、また「店とは何か」に戻ってしまいます。人も企業も健全に永続できることが前提ですが、そのためにだけ存続してはいません。
人が生きるためにだけ働く社会では意味はありません。生きがいに関わっていなければ、どんなに大きな店であっても存在の意味はありません。それを店に立つ一人ひとりが自覚して行動できてこそ、店は客のためにあるのです。
「そんな甘いことでは生きてはいかれない」という声が聞こえてきます。競争や変化の激しさを無視しては、どんな小さな仕事にもあたれない現実があります。それでも、店頭に立って働いているあなたにわかってほしいことがあります。
店とは、その店に来てくださるお客さま一人ひとりのためにあります。それが何よりも大切な商いの本質だということです。店は、そのためにのみあるのかもしれません。
【今日の商う言葉】
店とは
お客様の期待と
商人の誠実が出合う
心の交流の場である