従業員とは
道具ではなく大切な家族
販管費やコストではなく
価値創造の担い手である
「人手が足りない」という言い方をしたことはありませんか? 経営者の中には、本来は事業の大切な協力者である従業員を「人手」と呼び、生きた道具くらいにしか思っていない人がいるものです。「賃金を払っているのだから、どう呼ぼうと自由だ」と思っているから、あなたの商いは大成しないのです。
お客様に愛される事業には、お客様という善意の愛すべき人たちに喜びを与え、幸せを守る「心」の働きが欠かせません。なぜなら、商いは単に物とお金を交換する作業ではなく、そこに真心を添える営みだからです。単なる「手」に、それができるはずもありません。ところが、あなたは「手」が欲しいという。
経営者のするべき仕事は多岐にわたります。すべてのことに行き届いた働きができないから、自分と同じように誠実に働く協同者がほしいと、すべての人が思うところです。それなのに、従業員を道具として扱い、コストと見なしてはいませんか。
従業員とは本来、自分と同じ心を持つ「第二の自分」です。大切な家族のような存在であり、価値創造の担い手です。だから、一人を見いだすことも、育てるためにも愛情が欠かせません。どんなに立派な待遇よりも、その従業員を心ある人として遇し、尊敬するほうが、本来持つ能力を発揮してくれるでしょう。