良い従業員は良い店主の元に育まれます。良い店主は正しいphilosophy(哲学・理念)の元に生まれます。従業員の質が下がったと嘆く店主ほど、自身が成長していない事実に気づいていません。まず自身が良い店主となりましょう。
従業員と共に歩み、一代で世界最大の小売企業をつくり上げた商人がいます。20世紀を代表する経営者の一人、ウォルマート創業者のサム・ウォルトンです。サムは自らの体験を通じて得た商いの法則を、10篇の短文にまとめています。
後進たちはそれを「サムの十カ条」と読んでいます。
「利益を従業員と分かち合って、パートナーとして扱おう」「従業員が仕事のためにしたことはすべて高く評価しよう」「すべての従業員に耳を傾け、彼らに話させる方法を工夫しよう」これらをはじめ、なんと十カ条のうちじつに半数が従業員に関する教えです。
従業員とは損益計算書に計上される経費科目ではなく、価値の創造者です。従業員とは作業をこなすワーカーではく、同じ目的に向かうファミリーの一員です。従業員とは、店や企業を裏側まで知り尽くしている最も大切なお客様です。商人にとっていちばんの幸福は、良い従業員に恵まれることなのです。
【今日の商う言葉】
商人の成功の道連れは
志を共にする従業員です
途中ではぐれないためにも
真実と愛情の絆が必要です