笹井清範OFFICIAL|商い未来研究所

万人の恋人

知っていたとしても、実行しなければ、意味はありません。どんなに良い商品がつくられたとしても、またそれを仕入れられたとしても、買われて使われなければ役には立ちません。それを必要とする人びとの役に立つように努力し、出合いの機会をつくるのが商人の役割なのです。

 

人の役に立つように、すべての物はつくられます。しかし、つくる人とこれを実際に使用する人とは、直接に触れ合うことはなく、多くの場合は、お互いに顔も知らないことすらあります。大きなメーカーが盛んに広告宣伝を行いますが、これは顔も知らない異性に、印刷物やラジオ、テレビ、そしてSNSでラブレターを投げつけているようなものです。

 

顔を見合わせ、心をふれあわせての取引の現実をつかさどる商人こそ、生活者から信じられ、頼られ、愛される人でなければなりません。そこに必要なのは正直であることと、誠実であることです。正直とは、行動に言葉を合わせること。誠実とは、言葉に行動を合わせること。商人とは、そういうわけで、万人の恋人でなければならないのです。

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笹井清範

笹井清範

商い未来研究所代表
一般財団法人食料農商交流協会理事

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