利益とは、自分のためのものではありません。お客様のために商売をより良くする原資として、お客様から託されたものです。利益とはお客様からの信頼の証であり、社会への貢献度を測るものさしです。つまり、利益の確保こそが商人の果たすべき責任なのです。
利益を元手に人びとの生活を豊かにするのが商人の役割です。そのためには、どの企業も存続するかぎりは利益を上げなければなりません。儲からなければ、託された役割を果たすことはできないからです。だから、欠損、赤字の企業は軽蔑され、成長しないのは不善とされるのです。
ここで大切なのが、どのように利益を生み出すかという方法です。多くの店や企業は一時の売上欲しさに安易に値引きして、価格訴求に走ります。商人としての品格を疑うような価格設定を私たちはしばしば見かけます。結果、多くの企業が低すぎる利益率に甘んじ、わずかな変化で水面下に埋没します。
本当の利益とは、新たな価値を創造するところから得られます。お客様の抱く不満、不便、不都合、不快といった“不”の解消に努めましょう。それを成し遂げたとき、お客様から「ありがとう」と言われ、そのごほうびとして与えられるものが利益なのです。
【今日の商う言葉】
本当の友情が
お金では育たないように
お客様と店の絆も
安売りでは育まれません