笹井清範OFFICIAL|商い未来研究所

お客様という名の友

手書きのはがきや手紙を書くことを、毎日の習慣の一つにしています。メールやメッセンジャーでもいいけれど、手書きの文字には違う魅力があります。そう感じるのは、私のところにもそうしたあたたかい手紙が訪れるからです。

 

「今日は昨日より張り合いがあります。なにか良いことができそうです」

「たった一人だけれど、お客様が非常に喜んでくれました」
小さな出来事に感じる生き甲斐を、豆粒のような愛らしい字で折々に伝えてくれる商人がいます。

 

「売上が5割増えた」

「今年は昨年の2倍も売れた」

そんな便りもいいものですが、私はむしろ、先述ようなつつましやかな手紙に目を通すときうれしさを感じます。商売は小さく、毎日は平凡でも、その店は美しい商人の心で満ちています。

 

その人間としての誠実さを私は愛します。お客様を心から愛することのできる商いを、私は限りなく尊敬します。誠実な人柄が誠実な商いをつくり、良い人が善い商売をするからです。

 

「朝、店を開けるとき、嬉しくて楽しくてたまらない」と知らせてくれた商人もいます。商いとは、心の中で「ありがとう」と言ってくれるお客様という名の友をつくる営み。その人は、そのことを知っているから、開店が待ち遠しいのです。

 

【今日の商う言葉】
あなたの今日の仕事は
心の中で「ありがとう」と
言ってくださるお客様という
名の友人と出会うことです

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笹井清範

笹井清範

商い未来研究所代表
一般財団法人食料農商交流協会理事

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