最後に選ばれる店
物価高が続き、実質賃金が伸び悩む時代。商人にとって最も重い問いは、「いくらで売るか」になりがちです。 しかし、本当に問うべきは「なぜ、この店で買うのか」ではないでしょうか。価格は入口にすぎません。選ばれる理 […]
物価高が続き、実質賃金が伸び悩む時代。商人にとって最も重い問いは、「いくらで売るか」になりがちです。 しかし、本当に問うべきは「なぜ、この店で買うのか」ではないでしょうか。価格は入口にすぎません。選ばれる理 […]
44年前のこの日、東京の天候は記録によると最低気温マイナス0.3度、最高気温5.6度、快晴。1982年1月29日、商業界創立者、倉本長治がこの世を後にしたのはそんな日の午前のことでした。 昭和の石田梅岩、日
プルデンシャル生命で起きた一連の不祥事は、多くの人にとって「またか」という感覚とともに受け止められたのではないでしょうか。報道では、コンプライアンス違反、不適切な営業行為、管理体制の不備といった言葉が並びます。そして、決
2020年春、大きな転機にいた私に、気さくに声をかけてくださったのが瀬尾正忠さんでした。 セオサイクル本店のほど近くにある事務所。質素なその空間で、何度も向かい合って話をさせていただきました。瀬尾さんは時間
商いの現場で、「この店は信じられる」「この人から買いたい」と感じる瞬間があります。価格や立地、品揃えだけでは説明できない、その感覚の正体。それは、日本語が長い時間をかけて磨いてきた「まこと」という一語に宿っているのではな
仕事部屋の机から、ふと目を上げた先に一枚の額があります。そこに掲げられているのは、商業界創立者・倉本長治が揮毫した「眞」という一字です。ずいぶん前、恩人から授かったものですが、今では私の仕事と人生の“軸”のような存在にな
12月25日。街は一年で最も華やぎ、売場は忙しさの只中にあります。その日が、東洋大学名誉教授・川崎進一先生の命日であることを、どれほどの人が意識しているでしょうか。2001年12月25日、先生は91歳でこの世を去りました
「商売とは、人を幸せにするためにある」と繰り返し説いたのは、商業界主幹として多くの店を導いた経営思想家、倉本長治です。利益を目的にするのではなく、人や地域を豊かにすることこそが商いの本義――。その信念は、時代を超えて受け
「仕事というものは、自分の心を賭けなければ、なにも生まれない」――花森安治 この言葉には、単なる努力や技術の追求だけでなく、自分の信念や価値観を仕事に注ぎ込むことの大切さが込められています。1948年に創刊
「これは完成だ」と思った瞬間、商売は静かに衰退を始めます。 一例を挙げましょう。数年前、日本中に「高級食パン」ブームが巻き起こりました。一本800円、1000円という価格でも飛ぶように売れ、次々と専門店がオ