私たちは、生活の局面ごとにさまざまな呼ばれ方をします。家庭においては父や母かもしれないし、息子や娘かもしれません。仕事の上では、経営者かもしれないし、パート・アルバイトかもしれません。
買物という局面では、お客様、消費者、カスタマー、コンシューマーなどがあります。このとき、私にはどうしても引っかかる言葉があります。そう呼びたくないし、呼ばれたくもないという言葉です。
それは「消費者」。「費」やして「消」す者と書きます。広く使われる言葉ですが、そこに人間としての息遣いが感じられないのです。売り手の勝手な都合が滲み出ている言葉のように思われます。
辞書によると「商品・サービスを消費する人」とあります。対義語は「生産者」、つまり“作り手”から見た言葉なのでしょう。生産物の流れの末端にいて、それを費やして消す存在という視点です。
では、私たちはなんのために消費するのでしょうか? それは、日々の暮らしを豊かにするため。それは、未来に向けて今を生きるためです。
だから私たち商人は、お客様を生活者、つまり「活」かして「生」きる者ととらえましょう。商人は生活者であり、お客様も同じく生活者です。この対等な立ち位置から出発してこそ、あなたの商いは本物になるでしょう。
費やして消す者に
隷属するだけの商いより
活かして生きる者と
共に歩む商いをしよう






