笹井清範OFFICIAL|商い未来研究所

今日で一月も終わり。このままだと、あっという間に「今年も終わりだな」なんて振り返っていそうです。皆さんにとって、2025年最初の一カ月はいかがでしたか。

 

私にとって、何名かの敬愛する人を亡くした一カ月でした。その生きざまから大切なことを教えていただきました。その方々の共通点は「足るを知る」という言葉に言い表わせます。

 

もともとは中国の哲学者である老子の思想が由来の言葉です。老子が書いたとされる道徳教の一節(第33章)の中に「知人者智、自知者明/勝人者有力、自勝者強/知足者富、強行者有志/不失其所者久/死而不亡者壽」と書かれた箇所があります。

 

このうちの「知足者富」(足ることを知る者は富めり)の部分が現代語に訳され、「足るを知る」ということわざになりました。全文は次のようになります。

 

知人者智、自知者明(人を知る者は智、自ら知る者は明なり)
他人を理解することができる人は、智者であり、自分自身を理解することができる人は、明者である。

 

勝人者有力、自勝者強(人に勝つ者は力あり、自ら勝つ者は強し)
他人に勝つ者は力があるが、自分に打ち勝つ者は本当に強い。

 

知足者富、強行者有志(足るを知る者は富み、つとめて行う者は志あり)
満足することを知っている者が本当に豊かな人で、努力を続ける者は志が遂げられる。

 

不失其所者久(その所を失わざる者は久し)
自分本来のあり方を忘れない者は長続きする。

 

死而不亡者壽(死してしかも亡びざる者はいのちながし)
死にとらわれず、「道」に沿ってありのままの自分を生きた者は長寿である。

 

どれ一つ満足にできている実感はありませんが、試みを続けるしかありません。そして一歩でも、近づければと考える月末です。

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笹井清範

笹井清範

商い未来研究所代表
一般財団法人食料農商交流協会理事

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