笹井清範OFFICIAL|商い未来研究所

木は冬に枝を伸ばさない

人はつい、「動くこと=前進」「変えること=成長」だと思いがちです。しかし、自然のリズムは違うことを教えてくれます。

 

もう少しで立春。その直前の約18〜19日間を「冬の土用」といいます。それは「始まりの前の静寂」であり、次の飛躍のための準備期間です。

 

この時期は、行動の量ではなく“整え方の質”が未来を決める時間なのです。今年は1月17日から2月3日が当たります。この時期、してはいけないことがあります。

 

冬の土用にしてはいけないこと

 

① 人生を左右する大きな決断
転職、独立、事業転換、大型投資、重要契約。この時期の判断は、前向きな挑戦ではなく、不安や焦りからの選択になりやすい。判断力が内向きになる時期に、人生を動かす決断をする必要はありません。

 

② 無理なスタート・強引な始動
新規事業、新プロジェクト、新習慣づくり。冬の土用は「始める力」ではなく、「整える力」が高まる時期です。スタートは春でいい。今は“走る準備”の時間です。

 

③ 心身への過剰な負荷
無理なスケジュール、睡眠不足、冷えの放置、根性論。この時期の無理は、春の不調として確実に現れます。身体は未来の成果を生む“資本”です。

 

④ 感情ベースの判断
怒り、焦り、不安、孤独感からの決断。人間関係の断絶、衝動的な選択、勢いのリセット。冬土用の感情は「真実」ではなく、一時的な揺れであることがほとんどです。

 

⑤ 破壊的な環境変化
極端な断捨離、関係性の全面リセット、住環境の大改造。変えるより、今あるものを磨く・整える・調えることが正解です。

 

変えるな、整えよ
動くな、蓄えよ
始めるな、準備せよ

 

これは「止まれ」という教えではありません。“静かな成長”を選べという智慧です。

 

成果を出す人の共通点

 

本当に伸び続ける人は、動く時期、整える時期、蓄える時期、仕込む時期を明確に使い分けています。冬土用は、成果を出すための“非行動の戦略期間”なのです。

 

この時期に最も価値ある行動は次の7点です。表に見える成果は出なくてもいい。内側の構造が整うことが最大の成果です。

 

・思考の整理
・体調の調整
・生活リズムの再設計
・目標の棚卸し
・仕組みの見直し
・情報の整理
・人生設計の再定義

 

木は冬に枝を伸ばしません。地中で根を張ります。人も同じです。冬の土用は、「成果を出す時間」ではなく、「成果が出る人間になる時間」。静かに整えた人だけが、春に自然と動き出せるのです。その証拠に木は枝を伸ばさなくても、その先で春に備えて芽を育てています。

 

無理に変えなくていい。
無理に始めなくていい。
無理に決めなくていい。

 

今は、未来が伸びるための“根づくり”の時間。整えた分だけ、春は必ず、軽やかに、力強く動き出します。静かな準備がいちばん大きな飛躍を生む。それが冬の土用という時間の智慧です。

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笹井清範

商い未来研究所代表
一般財団法人食料農商交流協会理事

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