笹井清範OFFICIAL|商い未来研究所

商売にとって、信頼や友情は目に見えない資産です。人と人とが信じ合える関係を築けるかどうかが、繁盛の根本を決めます。

 

イソップ童話の教えは、その姿勢を映し出す“心の鏡”でもあります。今回は「キツネとツル」「ロバと荷物」「鳩と蟻」から学んでみましょう。

 

「キツネとツル」
──相手の立場に立つ配慮

 

キツネはツルを招いて平たい皿にスープを出しました。しかし長いくちばしのツルは飲めません。仕返しにツルはキツネを招き、細い壺にスープを入れました。今度はキツネが飲めませんでした。この物語は「相手の立場に立たないもてなしは信頼を失う」という教えです。

 

ある喫茶店では、年配客の声を受け、重い陶器のカップから軽い磁器のカップに変えました。小さな配慮が口コミとなり「ここは気がきく」と評判になったのです。お客様を仲間のように思い、相手の立場に立つことが、信頼の礎になります。

 

➡明日すぐできる一歩
自店のおもてなしを点検し、「お客様にとって不便ではないか?」を一つ探して改善してみましょう。

 

「ロバと荷物」
──信頼は荷を軽くする

 

二頭のロバがそれぞれ荷物を背負っていました。重い荷を背負ったロバは苦しんでいたのに、軽い荷のロバは助けませんでした。やがて仲間が倒れると、自分がすべての荷を背負わされることになりました。

 

これは「仲間を助けることが、結局は自分を助ける」ことを教えています。商売でも同じです。仕入先や同業者を助けることが、やがて自分の商いを救うのです。

 

実際、ある書店が仕入れで困ったとき、日頃から信頼関係を築いていた出版社が返品条件を緩めて支援してくれました。結果として店は持ち直し、出版社も販路を守ることができたのです。信頼関係は荷を分け合う力となります。

 

➡明日すぐできる一歩
取引先や仲間に対して「自分が助けられることは何か?」を一つ考えて行動してみましょう。

 

「鳩と蟻」
──小さな助けが大きな恩に返る

 

蟻が川に落ちて溺れそうになったとき、鳩が葉を落として助けました。その後、蟻は猟師に狙われた鳩を助けようと猟師の足を刺し、救いました。

 

「小さな助けが、大きな恩として返ってくる」──これも商いの真理です。ある小さな玩具店では、地元の子ども会に無料で駄菓子を差し入れていました。数年後、その子どもたちが親となり「自分が育ったときにお世話になった店」として玩具を買いに来てくれるようになったのです。小さな助けは信頼の種になり、やがて大きな実を結びます。

 

➡明日すぐできる一歩
「今日できる小さな助け」を一つ見つけて実行してみましょう。それが未来の繁盛を呼び込みます。

 

友情と信頼は商売の心臓部

 

キツネとツルが示す「配慮」、ロバと荷物が教える「助け合い」、鳩と蟻が伝える「小さな助け」。どれも商売を続ける上で欠かせない心がけです。

 

商いは、一人で成り立つものではなく、人と人との信頼で動くもの。 童話の教えを胸に、明日の商いに「信じ合う力」を一つ加えてみましょう。

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笹井清範

商い未来研究所代表
一般財団法人食料農商交流協会理事

「信じ合う力」への2件のフィードバック

  1. 商いを通貨を作って世の中に広めたのは、ギリシャの宗教家ヘルメスだと伝えられて居ります。 人々に信仰心を深めて行く為、人を信じ、通貨を信じ、商品を信じて世の中を満たして行くと共に信仰心も深めて行く。 思いやりを持った信じる力は、イソップ童話とリンクしますね。

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