笹井清範OFFICIAL|商い未来研究所

「役に立つ」ということ

「わけあって、安い。」をキャッチフレーズに1980年に誕生、「人と自然とモノの望ましい関係と心豊かな人間社会」を考えた商品、サービス、店舗、活動を通じて、「感じ良い暮らしと社会」の実現に貢献することを企業理念とする良品計画。商品開発の基本は、生活の基本となる本当に必要なものを、本当に必要な形でつくること。そのために、素材を見直し、生産工程を見直してきました。

 

では、適正な品質、適正な価格とは何でしょうか? 倉本長治の教えを愛する現代の経営者、良品計画の金井政明会長はその著作『MUJIが生まれる「思考」と「言葉』で、「その答えを得るには、生活者になること、とってもスマートな『最良の生活者の像』を考えることです」と明らかにしています。同社には適正な品質と価格に向かうための三つの言葉があります。

 

第一に「ずっと良い値。」。下着や靴下、普段着、文房具など使用頻度が高く日々の生活に密着している中心的な商品群で、生活者の「良いものをできるだけ安く買いたい」という気持ちに応える品質と価格です。

 

第二の「こだわりたいね。」。少々高くても良いものを買いたいと思う商品領域を指します。永く使うベッドやソファ、家電製品や素材に豊かさを感じる衣服、テキスタイルなどです。

 

第三は「得した値。」。使用頻度や消耗頻度も高いもので、「お得感があり、かといってただ安いだけではなく、素材や工程、包装などに工夫があり、安いということに後ろめたさを感じずにたっぷり使いたい」と思われる商品領域です。

 

このように価格は商人の哲学の反映であり、品質は商人の誠実さを映し出す鏡にほかなりません。一人の生活者として、あなたの店に並ぶ一つひとつの商品の価格と品質を見直し、常にお客様の利益を守りましょう。かつ己の利益も外さない正しい利益を生み出すのが商人の務めなのです。

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