この道を行く商人
「人、技術、信用――この津波で、あんたが失ったものはあったか?」 2011年3月11日に東北地方太平洋沿岸に壊滅的な被害をもたらした東日本大震災。その数日後、気仙沼で海産物製造販売業を営む「斉吉商店」の斉藤 …
「人、技術、信用――この津波で、あんたが失ったものはあったか?」 2011年3月11日に東北地方太平洋沿岸に壊滅的な被害をもたらした東日本大震災。その数日後、気仙沼で海産物製造販売業を営む「斉吉商店」の斉藤 …
あなたが身につけている衣料品はどの国でつくられたものでしょうか。「そんなこと気にしたこともない」という回答がほとんどかもしれませんし、「日本製」と答える人はわずかでしょう。今、日本の衣料品が危機にあります。 …
「お許し下さい」 こんなお詫びの言葉から始まるチラシがあります。1960年夏、衣料品店として日本で初めてセルフサービスを導入した「ハトヤ」のものです。 わずか13坪で、当時において年商3億円という繁盛ぶりの …
「ペルソナ」という言葉をご存知でしょうか。ラテン語で、もともとは古典劇において役者が用いた仮面のことでした。マーケティング用語として使われ、対象顧客を設定する架空の人格を表わすようになります。 名前・年齢・ …
〈ある夏の日の夕方、スイカを担いでわざわざ私の自宅においでになりました。どんなご用かと思っていたら、「今日はえらい目に遭った」と言うんです。日曜日にはいつも店回りをしていたそうですが、この日も回っているうちに、青果売場が …
淡々と商いましょう。商いとは、毎日同じことの繰り返しです。毎日同じことを繰り返すからこそ、気づくことがたくさんあるのです。その気づきの中にこそ、あなたの商いを磨くヒントはあります。 ただし、思考を止めた惰性 …
人間は二度死ぬと言われます。一度目は肉体が滅びるとき、そして二度目は人の記憶から消えるときです。だから私たちは死後も人の記憶に残ろうと、今を懸命に生きるのです。 あなたの死後のことを考えてみてください。後継 …
日本は世界でいちばん長寿企業が多い国と言われています。 その中でも最古の老舗が社寺建築を生業とする「金剛組」。創業は578年。聖徳太子の命を受けて、百済から招かれた三人の工匠の一人が、金剛組初代となる金剛重 …
石川県金沢市の「芝寿し」は、持ち帰り寿司・弁当の製造販売を行う地元きっての名店。1958年創業以来、地域の生活者の信頼を得ながら北陸三県でのれんを育ててきました。 代表商品は、2枚の笹で押し寿司を包んだ「笹 …
「商いの業は美しいものである」 こう高らかに謳いあげたのは、商業界創立者、倉本長治の盟友、岡田徹です。彼が遺した『岡田徹詩集』は、何かを考えごとをするとき、何か思いを固めるとき、私がときおり読み返す書物の一 …