何のために商うのかを
はっきりとつかめたなら
誰も本当の商人になれ
その道は穏やかで静かだ
1.他店で売れているから
2.仕入先から奨められたから
3.これが一番儲かるから
あなたの商品・サービスの品揃えと開発の基準はどれでしょうか。確かにこうした三つの理由で品揃えすれば、目先の売上げは立つかもしれません。企業という生き物の血というべき資金繰りが途絶えれば、そこには死が待っていますから、生きるためにはこれらすべてを否定するつもりはりません。
しかし、いつまでそれを続ければよいのでしょうか。売れ筋探しに右往左往し、それが仕入れられないと思い悩めばいいのでしょうか。いくらで売ればいいのかと他店の値札をいつまで気にすればいいのでしょうか。儲かるけれども、けっしてお客様のためにはならない商品だってあります。
「客の好むものを売るな 客のためになるものを売れ」とは近江商人の商売十訓の一つとして有名な言葉です。そこには哲学があります。商いには、何のために、誰のためにやるのかという生き方がいるのです。
「食うために商売をするなかれ。食うのが目的で生きるなかれ。生きるために食い、商売するために儲けよ。だが、忘れるな。何のために生きるのか、何のための商売か」と商業界創立者の倉本長治は言っています。それを自問自答しましょう。